昭和10年4月1日、23万の人口をかかえ東洋一の規模を誇っていた軍港の町、呉に、福屋の支店が開店しました。広島福屋の支店ということで、お客様にも安心してご来店いただき、好調なスタートを切りました。当時、軍需景気に沸くこの町では、艦隊が入港して将兵が上陸すると、町は一段と活気づき、福屋の呉支店も開店早々、大勢のお客様でにぎわいを見せたといいます。この年、三原と呉間を結ぶ鉄道呉線も全通し、県東部から来られるお客様にも福屋でのお買物をお楽しみいただけるようになりました。7月には、マネキンガールによる水着ショーが開催され、支店前は黒山の人だかり。大変な反響を呼んだそうです。この時代、海軍工廠の給料・賞与支給日には、商店街に人々が殺到し、あまりの混雑に帯剣姿の警官が交通整理にあたる一幕も。福屋本店と同じく呉支店でも、各種の文化催事が催され、呉市の人々をはじめ多くの方に話題を提供し、楽しんでいただきました。